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名作文学いらっしゃいまし
日本の名作文学を楽しむブログです。                                                                                                                                    お江戸本と美術本のレビューも増殖中。
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金子都美絵『絵で読む漢字のなりたち』(太郎次郎社エディタス・2010.07)

恥かしながら、白川静文字学を存じませんでした。
……生きているうちに、あと、何度、こんな恥をさらすことになるのか。
『字統』『字訓』『字通』の白川字書三部作ほか多数の著作があるとのこと。

漢字って不思議だな、とはずっと思っていたんですよね。
なんで「尋」にエロが入っているのか。「解」の刀とか牛はなんなのか。

クールなイラストが好み♪と読み始めたら、おどろおどろしい世界にびっくり!
夫の名前に入っている漢字が表向きの意味とは全く違うことに唖然……。

そして、そして、ドーザイの「導」の字は……。ぎゃ~!!!
おそらく、この本の中で、ナンバーワンの血みどろ語源です!
なんてこった!!!

以下、ビーケーワンに投稿した書評です。わなわなわな。



 子供のころから習い覚えて、日々、何気なく使っている漢字。
その成り立ちや背景には、知られざる深い意味が込められている。
漢字の持つ世界観をイラストと文章で表現した、これは「オトナのための漢字の絵本」だ。

 サブタイトルに「白川静文字学への扉」とあるように、漢字の解説は白川静氏の著作による。
氏は甲骨文や金文の研究をもとに、独創的な漢字解読学を追及された漢字学者だ。

 漢字が成り立った古代中国、それは今では考えられないほど、生と死、人間と動物、天と地が近しい神秘の時代だった。
「大自然の威力を怖れ、超自然的な神霊の力を期待し、霊魂の存在を信じて暮らす。(中略)漢字はそのような人びとの観念をもあらわし、またその世界観・宗教観・生命観にもとづいておこなわれた儀式や儀礼、習俗なども形にしている」(94頁)

 美しい、希望あふれる意味の漢字もあるが、ごく少数。
呪いと恐怖に満ちた、血なまぐさい正体が次々と明らかになる。
「幸」は両手に枷(刑罰の道具)をはめられた形、「政」はムチをふるって税金を取り立てる形、など。
「うわっ」「ぎゃー」と心の中で叫びながらも、未知の世界が広がる楽しさで、読み進まずにはいられない。

 凄惨な場面の表現に、ストーリー性豊かな切り絵風のイラストがピッタリだ。
ここがこの部分で、あれはここで、と細部に見入る間に、セットでアタマに定着、忘れられなくなる。
イラストとエッセイは画業を本業とする著者による。漢字研究者や専門家ではないため、読者と同じ立場から発せられることばには共感、納得できる。

 現代人が忘れ去った遥かな過去の記憶を、漢字は知っている。
込められた深い意味を知らずとも普段使いしている、この不思議。日常にひそむ、非日常のミステリーだ。
これ以上、漢字の怖い意味は知りたくない気もするが、どうやら白川静文字学の魅力から逃れられそうにない。

(ビーケーワン投稿 2011.10.11 797字) 


例にあげた「幸」もそうなのですが、「なんでそういうカタチになるの?ああ、上から見たのかあ」っていうのが多いです。
天から見下ろした神の視線か、はたまた高い玉座の上から見た征服者の視線なのか?
面白いですよね!

それにしても……ネーム、変えようかな。いや、そんな弱気じゃダメだ!
わたしは血塗られた道を歩んで行くんだ!コワイけど。




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導在 あわい

Author:導在 あわい
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