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名作文学いらっしゃいまし
日本の名作文学を楽しむブログです。                                                                                                                                    お江戸本と美術本のレビューも増殖中。
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相原恭子『京都花街 ファッションの美と心』(淡交社・2011.07)

写真集にちょこっと解説がついているお手軽な本かな?と思ったら、意外に踏み込んだ奥深い内容で考えさせられた一冊。
著者は、英国の出版社から「ヨーロッパに造詣が深く外国人に日本を語れる日本人」に選ばれたそう。稀有な才能ですね。
今や、日本の伝統文化は日本人より欧米の趣味人の方が詳しいんですねえ。自国の文化を語れないのは、ちょっと、恥ずかしいかも……勉強だ!

以下、ビーケーワンに投稿した書評です。


 舞妓さんのあでやかな姿を見て涼やかな気分になろうか、と手にした本書。写真家でもある著者は「花街」をテーマに執筆、撮影活動を行い、外国語の著作も多い。

 舞妓の着物、髪型、身に着けるアクセサリーなどに「決まりごと」が多いと知ってはいたが、想像以上で驚いた。
日本髪にゆらゆら揺れる花簪は毎月変わる。華やかな着物やトレードマークのだらりの帯の材質や柄も必ず季節のもの。それも少し先取りするのが粋でおしゃれだという。季節に合わせるという単純なことではなく、次の季節を待ちわびる日本人ならではの心が表現されている、と著者は指摘する。

 まだ見習いさんか、お座敷に出て何年目か、衿替え(舞妓を卒業して芸妓になること)が近いか、など見る人が見ればすべてわかるそうだ。まずは見た目を変化させて、あとから中身を充実させる方式、だ。
 
 これは花街特有のしきたりではなく、日本の伝統そのものだと著者は語る。着物と日本髪が普通であったころは皆そうだった。男性や子供も例外ではない。
髪型、化粧、服装で年齢、身分、職業、未婚か既婚か、つまり自分が何者なのかがほぼすべて他人にわかってしまう。個人情報守秘の現在の日本では想像もつかないことだ。
それだけに恥ずかしいマネはできない。見た目に相応しい間違いのない人間になろうと努力するだろう。
今は花街にしかない、この伝統。窮屈な一面もあるが、全体として、いいモラルを保った社会になると思われる。
震災の際、各国から称賛された日本人のモラルの高さはこんなところに由来しているのかもしれない。

 舞妓の世界を通じて、守るべき日本文化の一面を知ることができた。
花街の需要がなくなれば途絶えてしまう職人技も少なくないという。舞妓は生きる伝統文化なのだ。
舞妓、芸妓とお座敷遊び……は庶民には難しいが、祇園の街を歩いて粋な空気を吸ってみたくなった。

(2011.07.25 ビーケーワン投稿 787字) 


外見でその人が何者か示すのは「花街にしか残っていない伝統」と書きましたが、それは女性の場合。

男性は他にもありますよ!……そう、大相撲です!
ドーザイは大の大相撲ファンであります。

前相撲から序の口、序二段、三段目、幕下、関取へと階段を上るごとに、下駄が雪駄になったり、コート着られるようになったり、大銀杏結えるようになったり、付け人ついたり、座布団使えるようになったり(きりがないので略)と、変化します。
国技館や国際センター前で場所中、入待ち&出待ちをしていると、見ただけですぐわかります。力士は「早く、雪駄をつっかけたい!」「さぶいからコート着たい!」とモチベーション上がるそうです。後輩でも番付が上なら立てないといけないし。

何かと問題の多い大相撲界ですが、素晴らしい伝統は守って欲しい!……ってこれ、相撲のレビューじゃないってば。スミマセン。つい熱くなりました。

テーマは花街です、舞妓さんです、芸妓さんです!
お座敷で歌を聴いたり、踊りを見たり、何が楽しいんだろ?と無粋なわたしはずっと思ってました。昔の粋な旦那は自分でも浄瑠璃や踊りを習ってたりしたので、プロと一緒にやったり見たりが楽しかったそうです。
同好の士か!それならわかります、客だからヘタでも褒めてくれるだろうし。話もはずむわ。しかも、相手はキレイなおねえさんたち。プラス、美味しい御馳走、お酒。これは、ハマるのもわかる!と言うか、やっとわかりました、芸者に入れあげるオトコの気持ちが。『夫婦善哉』の柳吉、『にごりえ』の源七……これからは少し寛大な気持ちで芸者入れあげ、ごく潰しオトコたちに接しましょうかね?(やだよ)




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導在 あわい

Author:導在 あわい
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