FC2ブログ

 

名作文学いらっしゃいまし
日本の名作文学を楽しむブログです。                                                                                                                                    お江戸本と美術本のレビューも増殖中。
http://willowsgreen.blog.fc2.com/

 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
風涛社・1980.08

きゃあ、スポンサーサイト(1カ月以上更新されないブログのトップに出る広告)が出てるわよっ!奥さんっ!というわけで、慌てて更新しています。
3カ月以上前に投稿した書評をいまさらながらのアップです……。

読書はモリモリ続けていますが書評としてまとめる作業がチトつらくなり、早や3カ月。こーいんやのごとし。
書評モチが下がっていたところに、投稿していたビーケーワンのサイト改変が重なってしまい……途惑っています。
この先、どうしようか?と、いまだ思案のただなかで……。

ま、まあ、とりあえず投稿した分はアップしておきましょうか、という次第です。

以下、ビーケーワン(現;honto)に投稿した書評です。


 この絵本が、若いお母さんたちの間で話題になっている、と新聞で読みました。
読み聞かせをすると、きかない盛りの子も大人しくなってしまうとか……。

 わたし自身も、子供の頃、地獄が怖くてたまらない時期がありました。
終りがない、永遠に責苦が続くという想像を絶する事態。
今日も、明日も、あさっても、その次の日も……。
それを考え出すと夜、寝られなくなったことを、今もよく覚えています。

 こんな残酷な絵本を幼い子に見せるなんて、と否定的なご意見もあるかと思いますが、地獄の存在が、再びすべての日本人の共通認識に戻ることは、悪くないことかもしれません。

 1980年初版の、この絵本は18世紀に描かれた十六幅の絵巻をもとに構成されています。
悪さをしたら無限地獄に落ちる……。ずっと長い間「地獄」は日本人の共通概念でした。

 ウソつきは釜ゆで地獄、人の悪口は針地獄、無益な殺生はなます地獄、ときちんと細かく決められています。
してはいけないこととその報いが、具体的にセットになっていてわかりやすい。
なぜかオニも針地獄に落ちて刺さってますけど。足が滑ったの?
こわさの中にも、どこかしらユーモアが漂います。

 絵本の見返しに添えられた著者の文章に「死を恐れることのない子供らが育っていくとしたら、こんなにこわいことはありません」とあります。
初版から30年以上たった今、ますます死は日常から遠ざかり、著者のことばは重みを増しています。

 思えば、ほんの数十年前まで、世界は死と常に隣り合わせでした。
人々を苦しめる犯罪や悪事を少しでも減らして生きやすい世の中にするための、「地獄」は昔の人が生んだ知恵なのかもしれません。

 いいオトナになった今でも、地獄なんて絵空事だと言い切れない思いがあります。
善い行いも悪い行いも、すべてを見知っている人知を超えた大いなる存在を信じたいのです。

 ラスト、主人公はお地蔵様のおかげで地獄から抜け出し、もう一度現世を生き直すことになります。
めでたし、めでたし?
これって、実は無限地獄より過酷な試練かもしれない……と思ってしまったのは、オトナの感想でしょうか?

(ビーケーワン投稿 2012.03.04 927字)

 
この本、ノンフィクション絵本hontoランキング第一位だそう。
やっぱり注目されているのですね!
わたしの書評もたくさんの方が読んでくださったようで……嬉しいです。

「地獄なんてあるワケないじゃない、バカバカしい」
でもこれだけ科学が発展した現在でも、説明できない事象がたくさんありますよね。
「地獄」の存在を疑いつつも、心のどこかで「でも、ないとは言い切れないかも?」と思う人が増えれば、まず自殺が減るでしょうし、犯罪も減るんじゃないかなあ……?と、わたしは信じているのですが。




 
スポンサーサイト

ただいま更新を休止しております。
ご用の方はこちらまでどうぞ。
お名前と件名を明記くださいますようお願いいたします。

名前:
メール:
件名:
本文:

05 | 2012/06 | 07
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

導在 あわい

Author:導在 あわい
ドーザイ アワイ と申します。
ワケあって時間がたっぷり。いつかは読みたいと願っていた名作の数々…いますぐ、読むことにしました!
名作以外もどしどし読む予定。
楽しい読書録を目指します。

日本の名作 (20)
古典 (3)
明治の名作 (5)
大正の名作 (3)
昭和の名作 (8)
平成の名作 (1)
一般書 (40)
美術 (10)
歴史 (19)
文章修業 (2)
名作のほとり (3)
そのほか (6)
文学の旅 (2)
博物館&美術館 (7)
栞を挟んだら*読書小話 (20)
日本の名作 リスト (0)
はじめまして (3)
未分類 (0)


TRCブックポータルに書評を投稿しています(2013.01~)。
ハンドルネームは*導在あわい*です。
「TRCブックポータル」は2016.03をもって運営終了されました。

******************************



また、2012.12までの書評は書籍と電子書籍のハイブリッド書店【honto】(旧;オンライン書店ビーケーワン)でも閲覧可能です。
当時のハンドルネームは*辰巳屋カルダモン*です。
     ******************************

tetu_bn_232.jpg
書評の鉄人*に選ばれました。
bk1-00232(2011.08.19付)
* 第297回 書評の鉄人列伝 で紹介されました(2011.09.30付)。

自分なりのルールを考えました。
こちらをご覧ください!


このブログをリンクに追加する

 
*Template By-MoMo.ka* Copyright © 2012 名作文学いらっしゃいまし, all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。